今日の辻占

tsujiurado2008-09-24

沢村版『花のたよりこいの辻占』より「いろけづくととられるよ(色気づくと取られるよ)」。「色気づく」ということで柘榴の実が描かれている。柘榴は6月頃開花し、成長した果実は秋になると赤く熟する。熟すと果皮が裂けて食用となる粒々の種皮が一部露出するが、これを野鳥が好むため、啄ばまれないようにさっさと収穫してやる必要がある。この文句の意味は「女性も色気づくと悪い男が寄って来るから注意しなさい」ということだろう。数多くの果実の中で柘榴が選ばれた理由は定かではないが、吉原の近所にある入谷の鬼子母神*1と何か関係があるのかもしれない。

*1:柘榴が果皮の中に多くの種皮を作ることが、鬼子母神の御利益である「安産」&「子育て」に通じるため、柘榴をシンボルにしている