2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の辻占

加賀吉版『新板こゐの辻占』より「ほそくながくきておくれ(細く長く来ておくれ)」。遊郭の営業は、手練手管の限りを尽くして、できるだけ客にお金を遣わせることが基本。「細く長く」だと前借金がなかなか返せない。でも、好きな男ができてしまうと、少しで…

今日の辻占

加賀吉版『新板こゐの辻占』より「気おながくおまちよ(気を長くお待ちよ)」。このメッセージは待合で芸者を待つ旦那に宛てたものなのか?それとも、座敷から声が掛かるのを待つ芸者に宛てたものなのか?はたまた、特に深い意味など無いのか?考え出すときり…

現代の辻占菓子その4 「辻占豆」

現代の辻占菓子その4 「辻占豆」 写真は福岡県朝倉市にあるハトマメ屋仲山製菓の「金トキ豆」。豆の袋の中には紙片が入っており、上段には辻占の文句や吉凶が、下段には都々逸が記してある。こちらの紙には、「大吉−うれしいことばにえだしださかえほんにい…

現代の辻占菓子その3 「餅系辻占菓子」

現代の辻占菓子その3 「餅系辻占菓子」 写真は、石川県白山市谷保屋の「辻占」(新年の期間限定品)。もち米と砂糖で餅(柔らかさはしんこ餅に近い)を作って筑羽根の形にし、その中心にたたんだ紙片を入れている。写真の紙片の文句は「妾ばかりにいわせて…

現代の辻占菓子その2 「最中風辻占菓子」

現代の辻占菓子その2 「最中風辻占菓子」 写真は、石川県金沢市諸江屋の「辻占・福寿草」(新年の期間限定品)。薄い煎餅種を福寿草の花の形にして中に紙片を入れ、外に雪に見立てた砂糖が掛けてある。写真の紙片の文句は「うそハたから」で、『嘘も方便』…

現代の辻占菓子その1 「辻占煎餅」

現代の辻占菓子その1 「辻占煎餅」 写真は、新潟県三条市小林製菓所の「辻占いせんべい」。大きさの比較のため、コーラ−缶と並べてみた。こちらでは瓦煎餅系の生地の上に紙片を乗せて半月状にたたみ、更に弦の部分を2つ折りにして形を整えている。中の紙片に…

辻占菓子とは

辻占菓子とは 紙片に種々の文句を記し、巻煎餅などに挟んだもので、これを取ってその時の吉凶を占う。昔は遊郭を中心に街中でもよく見られたが、戦後急速に姿を消し、現在は京都・伏見稲荷のお土産や一部地域の迎春菓子として、細々と作られている。明日から…

今日の辻占

加賀吉版『新板こゐの辻占』より「ねんおをしておやりよ(念を押しておやりよ)」。描かれているのは着物と火熨斗。今ならワイシャツとアイロンといったところか。

辻占研究者の中町泰子さんから、『狐がくわえた辻占 移動と芸による占紙販売』(『見世物4号』見世物学会・学会誌 2007年11月に掲載)のコピーをいただきました。戦前、辻占の文句を書いたおみくじを狐に引かせる大道芸がありまして、それについて当時の目撃…

昔のブログを期間限定で公開します

引越しの準備のためPCを整理していたら、昔付けていたプライベートブログが見つかりました。3月末までを目途に公開モードにしておきます。