今日の辻占

tsujiurado2009-02-26

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「風山漸」。都々逸は、「いやなおきやくを大事にするも どうかおまへをよびたさに(嫌なお客を大事にするも、どうかお前を呼びたさに)」。老旦那と若い御付き。遊女の本命は若者の方だ。「おんなのかたよりあつくなつてゐるかたちなり(女の方より熱くなっている形なり)」とあるから、旦那のお酌をしつつ、付き人に流し目でも送っているのだろうか。遊女に気に入られるということは、この男、役者ばりの色男だったに違いない。添え絵は妓楼の店先。紅柄格子の張見世が雰囲気を出している。