今日の辻占

tsujiurado2011-06-27

歌川房種*1画『新板辻うらづくし』より、「大当りだよ」。保存状態が悪く一部欠損しているが、的と繭玉らしき絵が添えられている。以前紹介した加賀吉版『新板こゐの辻占』の「大あた利〜(大当たり〜)」の絵と比べると、「当たっている」感が弱いのが気にかかる。http://d.hatena.ne.jp/tsujiurado/20060522#1148864428
『新板辻うらづくし』が描かれたのは極め印より「文久3年(1863)」。房種が仮に10代後半から作画を開始したと仮定すると、この辻占絵を描いた時の年齢は、最大で安政元年(1854)から10年目の20代後半、最小で安政7年(1860)から4年目の20代前半となる。追々紹介していくが、この辻占絵の添え絵には人物画がなく、静物画がメインになっている。習作的な色合いが強いのだろうか?

*1:作画期は安政明治30年