今日の辻占

tsujiurado2011-07-20

歌川房種画『新板辻うらづくし』より、「初かいからほれたよ(初会から惚れたよ)」。添え絵は盃台。初会には遊女と客が盃を交わす「引付」という儀式がある。顔合わせの意味があるのだが、若い者が盃を中継して酒を注ぎ、それを口に付ける振りをする。酒の入っていない状態で遊女に惚れられたのだから、客は男冥利に尽きるだろう。もっとも遊女が手管で嘘を言っている可能性も否定できないが。初会では遊女と客は言葉を交わさないしきたりになっているので、この台詞が聞けるのは2回目以降となる。