今日の辻占

tsujiurado2011-09-11

歌川房種画『新板辻うらづくし』より、「みつあけたよ(水揚げだよ)」。水揚げとは廓の一大イベントで、禿が新造となってはじめて客を取ることをいう。相手には通人の旦那が選ばれ、関係者には祝儀が大盤振る舞いされた。一方添え絵では、生け花と水を注いでいる柄杓が描かれている。「みつあけたよ」は「水揚げだよ」ではなく「水あげたよ」の事ですと、版元がお上の目をごまかしている。江戸庶民のたくましさが垣間見られる1コマだ。