今日の辻占

tsujiurado2008-06-05

沢村版『つじうらづくし』より「つきにむらくも(月に叢雲)」。月に叢雲、花に風。好事魔多き世のたとえ。恋に障害はつきものだが、いざこんな紙片が出てきたら気がめいるだろう。添えてあるのは三日月と雲の絵。色街が活気づく宵の空には、三日月がよく似合う。
水色の部分は天文学的には「地球照」と呼び、地球から反射した太陽光が月の影の部分を照らしているもの。普段は薄ぼんやりとしか見えないため、三日月を描く時には割愛されることが多いが、この絵師は手を抜かずにきちんと描いている。その姿勢や善し。