今日の辻占

沢村版『つじうらづくし』より「もうおよしよ」｡添えられているのは酒樽と盃の絵。酒樽には、加賀吉版『新板こゐの辻占』の「いくらのんでもおまいの物よ」（3月31日）と同じ「東京一」の銘が書いてある。これは偶然の一致なのだろうか？おそらく、（1）沢村版、加賀吉版の絵師が同一人物だった、（2）同じ工房に属する者が製作した、（3）当時「東京一」という銘柄があって、別々の絵師がそれぞれ取り上げた、（4）どちらかの絵師が一方の絵を真似をした、のいずれかによるのだろう。文言は、同じく『新板こゐの辻占』の「ごしようだからやめておくれよ（後生だから止めておくれよ）」（2006年5月30日）に近い。