今日の辻占

tsujiurado2008-07-10

沢村版『つじうらづくし』より「てなべさげてもいとはない(手鍋提げても厭わない)」。ひとたび遊郭に上がったからには、役人や大店の「奥様」になることを望むのが普通なのに、この遊女は「惚れた男と一緒になれるなら、自分で食事の準備をするような貧乏暮らしでも構わない」と言う。こんな台詞を言われるのは男冥利に尽きるけど、相手の男は「好きな女に貧乏させるのは辛い」と苦悩する…。落語の『幾代餅』のようなハッピーエンドになるのか、それとも「道行」となるのか。安易に言ってはいけない言葉だと思う。