今日の辻占

tsujiurado2008-12-14

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「火澤ケイ」。都々逸は、「あついしかけでまよはすぢよろは いろのてくだの敵だうし(熱い仕掛けで迷わす女郎は、色の手管の敵同士)」。遊廓で相手をつとめる遊女を客は「敵娼(あいかた)」と呼んだが、昔も今も、恋は戦争なのだなとつくづく思う。「いつはり事多ければうつかりゆだんすべからず(偽り事多ければ、うっかり油断すべからず)」というアドバイスが身にしみる。添え絵は煙管と朱塗りの煙草盆。遊女のものだろう。