今日の辻占

tsujiurado2008-12-13

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「風火家人」。都々逸では遊女が情夫に向って、「はらも立ふがやうきかしやんせ りんきするのもぬしのため(腹も立とうが良く聞かしゃんせ、悋気するのも主のため)」と訴えている。ただ、やたらとカッカするのはよくない。「思ひすごしてものいひができる事在(思い過ごして物言いができる事あり)」という警告が出ている。これをきっかけに、二人の愛が冷えてしまったら元も子もない。添え絵の女物の煙管と手紙は、この遊女のものだろう。