今日の辻占

tsujiurado2009-02-21

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「水風井」。都々逸は、「いづものやしろへでんしんかけて いもせむすびを願たい(出雲の社に電信架けて、妹背結びを願いたい)」。「電信」という当時のハイテクを持ち出して、確実に縁結びができるようにと祈っており、欧米文明の影響に基づく技術信仰と伝統的な出雲信仰が両立していることがわかる。「電信」を今風にすれば、「出雲の神にメールを送り、恋愛成就を願いたい」といったところか。さて、ご託宣の方は、「先のこころかたければあちあかず気楽すればすへにはととのふべし(先の心堅ければ、彼方飽かず、気楽すれば、末には調うべし)」ということだから、諦めずに気を楽にして時節を待てば結ばれるだろう。