辻占と辻切り その2の2

tsujiurado2011-02-28

  • 辻占と辻切り その2の2

2008年3月10日の「辻占と辻切り その2」で千葉県佐倉市井野の辻切りを紹介したが、本年1月25日に再訪してその様子をつぶさに見学した。
事前に溝を掘った辻に組のメンバーが到着(13:45頃)→古い藁蛇を木から外す→古い藁蛇が畑の一角で燃やされる一方で、溝に五穀を撒いて鍬で土をかける→新しい蛇を木に取り付けて終了(14時過ぎ)
従前のとおり、五穀は煎ってあるので芽は出ない。「悪い芽が決して出ないように」との呪いを込めて辻に埋設する。この「辻への埋設」と「辻を横断する形で線を引く行為」(悪霊はそのラインを超えることができない)、更には「藁蛇による脅し」という三重の防壁によって村落の平和は守られる。
※尚、井野では組の当番の家で不幸があった場合、その組の藁蛇は作らないそうである。この問題は境界の祭祀とは別の問題であるが、一応記しておく