今日の辻占

tsujiurado2011-10-05

歌川房種画『新板辻うらづくし』より、「こゝころにせうまいおろしたよ(心に錠前下ろしたよ)」。錠前が掛かった「心」と書いた絵馬が添えてある。絵馬は神仏に願い事をするために奉納されるが、男女の間での願い事といえば永遠の愛か、縁切り。遊女は金蔓である情夫と別れたいとは思わないだろうから、この文句は情夫へのつのる想いを隠しつつ、金を巻き上げる非情な決意をしたと見るべきではないだろうか。