膝栗毛滑稽辻占 その1

tsujiurado2011-10-11

これまで「今日の辻占」のコーナーで辻占絵の紹介をしてきたが、本日からはちょっと趣向を変えて辻占にちなんだ玩具絵を眺めてみたい。
今回取り上げるのは歌川重政*1の『膝栗毛滑稽辻占』(画像)。彼は初代広重の弟子で後に広重の養女と結婚して三代広重となるが、この作品が製作された慶應2年(1866)の時点ではまだ重政と名乗っていた。
『膝栗毛滑稽辻占』は十返舎一九の『東海道中膝栗毛』を下敷きに、弥次郎兵衛&喜多八似の二人組が各宿場で起こすハプニングを辻占風の文句を添えて描いたもの。こちらでは、日本橋〜藤川(愛知県岡崎市)間の28宿が取り上げられている。
その続きの玩具絵があるかどうかはよくわからないが、明日からしばらくの間、西への旅におつきあい願いたい。

*1:天保13年(1842)-明治27年(1894)