膝栗毛滑稽辻占 その22

tsujiurado2011-11-01

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第21コマは岡部。大井川が増水して渡しが閉鎖されたため(川留)、川の手前にある島田、藤枝の宿は宿泊客で満員となり、2人はやむなく岡部で水が引くのを待つことになった。原作には川留中の記述はないが、長雨になると滞在費がかさみ路銀を使い尽くす旅人も現にいた。添え文の「おかべ八もくよせばよい(岡目八目よせばよい)」*1は、滞在中遊興をして無駄遣いすることを戒める文句なのかもしれない。だとすると2人が見ているのは飯盛女のリストだろう。

*1:岡部と岡目を掛けてある