膝栗毛滑稽辻占 その31

tsujiurado2011-11-10

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第30コマは舞坂。舞坂から船に乗り、浜名湖の対岸の新居までは1里の船旅。その船中で同乗した蛇遣いの蛇が逃げて大混乱。喜多さんが蛇を脇差で押さえつけたところ、巻き付いたので一緒に海に捨てると、蛇は沈んで脇差はプカプカ。脇差が竹光であることがバレてしまい、蛇遣いに馬鹿にされるという一幕。添え文の「まいざかそふてもあるまいが(まいざかそうでもあるまいが)」は「まさかそうでもあるまいが」の地口のような気がする。水に浮く脇差を見て、とっさに蛇遣いが漏らした言葉だろうか?