膝栗毛滑稽辻占 その32

tsujiurado2011-11-11

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第31コマは新居。添え文には「あらゐきよめしこのからた(洗い清めしこの体)」とあるものの、船中の人々は皆鼻をつまんでいる。舞坂〜新居の船に乗っていた蛇遣いについて、原作では「としのころ五十ばかりの、ひげむしやむしやとしたるおやぢ、いかにも、あかづきたるぬのこをきたるが」*1と述べているので、この絵は先の乗り合い船のエピソードを描いているのかもしれない。

*1:参照:(『新編日本古典文学全集81 東海道中膝栗毛小学館 1995年 P.178