辻占と辻切り その2

tsujiurado2008-03-10

  • 辻占と辻切り その2

2006年5月10日の辻占雑記帳で、『二中暦』(編纂:鎌倉時代末)の夕占の項を紹介した時に、「堺を作り米を散らし」という下りがあった。占いをする衢の境に米を撒いて邪神の侵入を防ぎ、岐神を迎え入れるというものだが、辻切りでも同様なことが行われる。
千葉県佐倉市井野のある地点では、未舗装の畑道に写真手前にあるような線を引き、その上に炒った米、小豆、大豆などを撒く。更に写真左手に写りこんでいる木の枝上に、藁蛇(目は五穀を炒って和紙に包んで丸め、墨で蛇の目を書き入れる。舌は唐辛子で表現し、頭部に御札が、胴に杉やヒイラギなどの小枝が取り付けられている)を据えている。五穀を炒るのは「悪い芽が決して出ないように」との呪いで、これを撒いて災厄が入って来るのを防ぐのだそうだ。(参照:『佐倉市史 民俗編』P.592-598)