熊野牛王宝印

tsujiurado2008-07-13

昨日の「今日の辻占」で紹介した「熊野牛王宝印」の現物が手元にあったので、参考までに画像をUPしておく。こちらは「熊野本宮大社」のもので、88羽の烏文字を用いている。社務所が出している解説書には、「熊野権現への誓約を破ると熊野大神の使である烏が一羽亡くなり、本人も血を吐き地獄におちると信じられてきた」とあり、昨日の「誓約を書く時、烏が一羽死ぬ」という説とは異なっている。おそらく、こちらの方が正しいのだろう。この神符には、カマドの上にまつれば火難を防ぎ、門口にまつれば盗難を防ぎ、懐中して飛行機・船に乗れば船酔い・災難を免れ、病人の床に敷けば病気平癒となるなど、熊野信仰の人々をあらゆる災厄から護る御利益があるという。これだけありがたい神符なので、誓紙に使われたのだろう。