今日の辻占

tsujiurado2008-11-26

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「風地観」。都々逸は、「みづにさいたるアノ浮草は どこへよるのも風しだい(水に咲いたるあの浮草は 何処に寄るのも風次第)」。評は、「じぶんの一ぞんにすべからず とらるる事在べし(自分の一存にすべからず [自分の考えに]捕らわれる事あるべし)」。都々逸では節操のない事を非難し、評では自らの立場に拘泥するなと説く。「風地観」の卦の意味は「物をよく見つめて観察し、考える」ことだから、本意は評の方にあるのだろう。描かれているのは、川に浮かぶ水草。種類はわからないが、明治半ばの東京市中ではこういった水草が日常的に見られたのだろう。