今日の辻占

tsujiurado2008-12-04

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「澤風大過」。都々逸は、「わたしや旧へいぬしや開化 人情のあはねいしれた事(私ゃ旧弊主ゃ開化、人情の合わねぇ知れた事)」。何だか開き直った態度だが、遊女自身が自分の職業を前近代的と評していることから、この頃、文明開化の意識が遊女のレベルにまで浸透していたことがわかる。評は、「もの事とかくつり合わるきかたち(物事兎角釣り合い悪き形)」。添え絵は文明開化を象徴する品物である、マッチと石鹸。