今日の辻占

tsujiurado2009-03-09

永島春暁作『辻うらはんだん』より、「巽為風」。都々逸は、「じやうかくかたくてけんごにまもる ぬしを矢文で招きたい(城郭堅くて堅固に守る、主を矢文で招きたい)」。下心に満ちた遊女からのアプローチには目もくれない、身持ちの堅い旦那。「かくなるうえは、”手管の手紙”を送って落としてやる」と息巻く遊女。「この戦の行方は?」とご託宣を見れば、「さはりあれども人をたのめばととのふへし(障りあれども、人を頼めば調うべし)」とある。「大手門から堂々と」ではなく、「搦め手からこっそり手を回す」のが、遊女側勝利の鍵のようだ。