膝栗毛滑稽辻占 その12

tsujiurado2011-10-22

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第11コマは三島。『膝栗毛』では道中知り合った護摩の灰*1と同宿したせいで、弥次さんが持っていた路銀が奪われた。弥次さんは印伝の財布を100文で売り、喜多さんが出立時に近所の人から託された伊勢神宮への賽銭(12文)と合わせて、親戚のいる府中(静岡市)までしのぐことになった。一方こちらは「つかひはたして二分のこる(使い果たして二分残る)」。これも喜多八が持っていた賽銭だろうか?12文と2分(2000文)ではたいそうな違いだが、これだけあれば貧乏旅行をしなくてもすみそうだ。

*1:旅人を付け狙う小盗賊