膝栗毛滑稽辻占 その14

tsujiurado2011-10-24

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第13コマは原の宿。*1『膝栗毛』ではここで蕎麦を食べたが、こちらでは喜多さんが旅の侍から煙草の火を借りている。添え文は「はらおたつのもほれたゆへ(腹を立つのも惚れた故)」。*2いかにも辻占紙片にありそうな文句だが、これを旅の日常的な光景と組み合わせてオリジナルなものに仕上げている。2人の横で複雑な表情をしている弥次郎兵衛に注目。

*1:沼津宿から1里半の所にある

*2:「腹」と宿名の「原」が掛けてある。