膝栗毛滑稽辻占 その15

tsujiurado2011-10-25

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第14コマは吉原。『膝栗毛』では宿場を通り過ぎるが、こちらでは弥次さんが座り込んで何かを食べている。実は原作では次の蒲原の宿で喜多八が大名行列の一行に紛れ込み、ただ飯を食べたあげく手ぬぐいに一膳分のご飯を包んで弥次さんへの土産としている。旅の苦楽を共にする彼らに添えられたのが「二人りが中もよしはらよ(二人が仲もよし原よ)」という文句。「仲よし」の「よし」と地名の吉原の「よし」が掛けてある。