膝栗毛滑稽辻占 その18

tsujiurado2011-10-28

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第17コマは興津。原作で2人は茶店に立ち寄り団子を食べたが、こちらでは泊まっているようだ。添え文は「ふすま一えかまゝならぬ(襖一重がままならぬ)」。先約の隣の座敷からなじみの遊女の声が聞こえるのを切ない気持ちで聞く男客の様子を文句にしたのだろうか。絵のように勢いで隔てを外すことができればいいのだが、世間はそんなに甘くはない。