占いとしての「辻占」のまとめ

  • 占いとしての「辻占」のまとめ

これまで占いとしての「辻占」の歴史を概観してきたが、そのポイントは、次の6点。 

  1. 古代人は、夕方から宵にかけて異界の入口である辻に立ち、神霊の言葉を聞くことによって未来が予知できると信じていた。これを「夕占(ゆうけ)」という。
  2. 平安時代中期から鎌倉時代にかけて、夕占の占法が複雑化していく。
  3. 室町時代、「夕占」に代わり「辻占(つじうら)」という呼称が現れた。
  4. 江戸時代中期以降、辻占=恋占いという図式が成立する。
  5. 明治維新後、文明開化の世の中となり、辻占は迷信として衰微した。
  6. その一方で、明治初年に大阪の瓢箪山稲荷神社で新たな辻占占法が考案され、立身出世を願う者が神社に参集した。その占いは昭和10年代まで盛んに行われたが、今日もなお続けられている。