俳諧と辻占
- 俳諧と辻占
連歌から発し、室町時代末の「俳諧連歌」を経て、江戸時代になって確立した俳諧は、和歌とは異なり民衆詩の色彩が強かった。故に、当時使われていた「辻占」という呼称を句の中で用いている。
1.『玉海集』(明暦2年[1656])栄春*1の発句・付句
「立やすらひて人をこそまて/辻占をきいて定めん縁の道」
2.『眞木柱』(元禄10年[1697])野々口立圃*2の句
「辻占や四方にはつれぬ花盛」
3.『寄太鼓』(元禄14年[1701])
「辻占につどつど礼を申したき」
4.『百鵆』(享保15年[1730])
「辻占の恋に拾ひしひよく櫛」
5.『三崎志』(宝暦6年[1754])時来*3の句
「雪々と辻占もよきしくれ哉」