膝栗毛滑稽辻占 その27

tsujiurado2011-11-06

歌川重政画『膝栗毛滑稽辻占』第26コマは日坂。東海道五十三次の順で行くと金谷→日坂→掛川と来るはずだが、ここでは掛川宿の次に日坂宿のコマが来ている。添え文を見ると「こゝろの駒がくるひだす(心の駒が狂い出す)」。馬が暴れて弥次・喜多がそれを避けている絵が描かれているが、このエピソードは藤枝宿のもの。宿場の順番を入れ替えたり、藤枝と日坂のエピソードを入れ替えたりと重政やりたい放題である。「駒」は浮世絵の「コマ」に掛けてあるのだろう。