進化する辻占自販機 その4

tsujiurado2008-06-02

  • 進化する辻占自販機 その4

4.「辻占箱の改良」(実用新案第224359号)
出願:昭和10年6月21日 公告:昭和11年1月18日
出願人 考案者 朝鮮京城府古市町十四番地 三浦泰幹、岩本明
硬貨を投入すると、「捲籤煙草」が辻占箱下方の取り出し口に落ち、硬貨の方は引き出しに貯まる仕組みになっている。「捲籤煙草」とは紙巻煙草に辻占の紙を捲きつけたもののようだから、この紙は「辻占占紙」より、「辻占紙片」の方に分類すべきだろう。詳細は不明だが、焼きぬきやあぶり出しのような火を使う紙片だったのかもしれない。「朝鮮京城府」は日本統治下の名称で、現在の韓国・ソウル特別市の事。4月27日の辻占雑記帳で、明治の末に山田式自働機がハワイや大連に輸出されたと述べたが、それから四半世紀を経過して、現地でも辻占自販機を製造する試みがあったようだ。ちなみに、こちらの自販機には吸殻受は付いていない。