辻占絵

『大新板辻うらづくし』

小生の辻占絵コレクションの中に、『大新板辻うらづくし』というものがある。これまで紹介してきた色街風の絵柄ではなく、どことなく明治の教場で使われた「掛絵」風。発行年月日はなく、ただ「大阪問屋橋南詰池吉版」とある。池吉について『大阪出版六十年…

甲南女子大学の菊池眞一先生から、江戸時代の女性向け教養書『女用文章倭錦』*1のコピー(抜粋)をいただきましたが、その中に簪を使った「即座占」の記述がありました。合掌して簪をはさみ、無念無想の後に手を緩めて畳の上に落とし、その向きによって願意…

絵師の暮らし

絵師の暮らし 明治34年3月発行の『文芸倶楽部』*1に、菱花生という方が「浮世絵師」という一文を寄せており、当時の絵師の暮らしぶりが報告されている。参考までにその一部を紹介しよう。 1.絵師が入門して独り立ちするまで <入門>雑用6ヶ月 ↓ <敷…

地口絵と辻占絵

地口絵と辻占絵 今日の辻占で取り上げた地口行灯。一見すると絵柄が辻占絵と似ていることに気付かれた方も多いだろう。鈴木棠三編『ことば遊び辞典』を参照しながら、地口絵と辻占絵の違いについてまとめておきたい。 1.目的 地口絵 稲荷神社の初午祭へ奉…